アベ政治を許せない、アベノミクス反対と言っている限り一生安部政権に勝てない話
民主党、民主連合という名称もニュースに出ていたが、最も良い立憲民主党という名称に決まり、リベラルの受け皿の政党ができたことは望ましい。ロゴは軽々しくてまったくイケていないが、民主党、民進党に植えつけられたネガティブなイメージを払拭するためにも原理原則を重んじるどっしりとした姿勢を重視して欲しい。
希望の党が作った陳腐なPVに比べると護憲左派としての政策を訴える政党の方が信頼ができる。
「しがらみ政治」や「希望」などというまやかしの言葉ほど危険なものはなく、今度の衆議院選挙の希望の党と自民党の争いは、神戸山口組と山口組の利権争いですというPVを作ってくれたほうがよっぽど好感が持てるのではなかろうか。
鳩山元首相が、アベ政治を許せないと沖縄で座り込み抗議を行った。
この話は政治だけでなく、ビジネスや個人が生きて行くうえでの処世術としても役立つ。
人の悪口を言うひとが多くのひとの信頼を得られないというのは、多くのひとが理解できることだと思う。
左派の政党は「アベを許せるか許せないか」を争点として、自民党に対抗しようとしてきた。
そして、そのことが、左派の人気をどんどんと失墜していく結果になっていった。
およそ、人間で、ひとの悪口を聞き続けたいようなひとがいるだろうか。アベ政治を許せないという何も言っていない空虚な言葉をおばちゃんたちがデモで叫ぶために平成生まれの若い有権者たちは嫌悪感を生み出す結果しか生み出さなかった。この失敗は三宅洋平などの若いアーティストに支持される若い政治家を目指す若者たちにも共通したことが言える。ロック、レゲエ、HIPHOP、およそ多くのカウンターカルチャーは、権力への反発として拡大してきた。だが、この混迷の時代に多くの人が求めているのは、新しい世界のビジョンであり、大きな物語に反発すればよかったほがらかな日本の近代化社会はすでに終わったのである。
彼らがアベに反対すればするほど、安倍が神格化され、アベを支持するひとが増える。
これは、悪口を言うひとが嫌いだから他方を支持するという原理ではない。
巨大組織に対抗すればするほど、巨大組織にエネルギーを送り続けるという世の中の原理に基づいている。
ビジネスも同じで、弊社はGoogleに勝てるような検索エンジンを作るとか、iPodを凌駕するような新デバイスを作り出すと声高々にうたう経営者がいるが、そう言っている時点ですでにGoogleやAppleに負けている。
勝つ会社というのはそんなことは言わない。
勝つ会社というのはまったく新たなビジネスのルールを生み出し、ルールを変え、競合他社とのポジショニングを変えることで勝つ。
スティーブジョブスを追い出した時のAppleの競合はMicrosoftであった。MicrosoftはAppleのOSを巧みに盗むことでWindowsを生み出し、クリエイティブよりビジネスを重視したビルゲイツの戦略により一気にシェアを奪っていった。
この時のAppleの戦略はMicrosoftにどう勝つかという戦略であり、そのルールに従う限りAppleに勝ち目はなかった。多くのビジネスマンにとっては、クリエイティブよりビジネスのほうが圧倒的に重要で、フォントの美しさやDTPというのは一部のクリエイターのこだわりに過ぎなかった。
ルールを変えたのは、やはり戻ってきたスティーブジョブスであった。
彼は、まず、競合相手がMicrosoftだというルールを変えた。
ルールを次々に変えながら、勝っていくのが勝者の戦略である。
「振り子の法則」リアリティ・トランサーフィン―幸運の波/不運の波の選択
- 作者: ヴァジムゼランド,ほおじろえいいち,須貝正浩
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この一方変わった自己啓発本はエナジーバンパイアとの適切な関わり方を描いている。
趣旨としては、あなたが、巨大組織に戦いを挑めば挑むほど、あなたは巨大組織にエネルギーを与え続け、やがてあなたが勝ったとしてもあなたは多くのことを犠牲にし、消耗し、エネルギーを吸われ続けることになるだろう、ということが書かれている。
これは、サラリーマンとして会社に不満を持った時の処世術や、両親や不倫した旦那が許せないという人の生き方にも役立つ。
今、何かに戦いを挑むことで苦しんでいる人は新たな観点を得ることができるので参考になるだろう。
つまり、アベ政治を許せないと言っている限り、アベには一生勝てないだけでなく、アベにエネルギーを与え続けアベを肥大化させていくに過ぎないのだ。
大切なのは、ルールを変えることであり、新たな原理原則を愚直に示すことである。
枝野氏には、新たなリベラルのビジョンを示して欲しい。
リベラル左派を支持する国民が本当に求めているのは、アベにエネルギーを与え続けることではないのである。